そして 器械がはずされた・・・

ついに 沙織は2度と戻ってはこなかった・・・

あの日から 私の時間は止まったまま

目は見える 耳も聞こえる 頭も確かに動いてる でも 今までと違った世界になった

あの子がいないのに どうして 私は生きているの? 

どうして あの子を守ってやれなかったんだろ?

そんな私の存在価値ってなんなの?

しかも あの子がいなくなったのに 朝がきて みんなが動き出す いつものように動き出す

みんなにはどうしてわからないんだろう 私の沙織が死んじゃったんだよ

いままで やってきたこと 信じていたことがすべて意味のないものになってしまった

世の中のすべての意味が感じられなくなった

そんな空っぽの私に たくさんの応援があった 応援だと思う

心からの励ましだと思うけど 私にはとどかないこともあったし 傷ついた

泣いていないと 「元気になったね」・・・ 朝から晩まで泣いてていいの?

買い物にいくと「想像つかないわ 私なら気が狂うわ」・・・ 気が狂わず買い物にきているわたしは何?

誰にも会いたくなくなった・・・ 買い物は遠くまでいくことになった

でも 遠くまで行く車の中では 沙織のことばかり考えて 目的地を通り過ぎてしまうこともあった

涙で前がよく見えないこともあった

みんなの優しさがわからない いやな奴になった

死ってなに?

あの子はどうしていなくなったの?

頭ではわかっていても 心が納得しなかった

毎日 「死」「亡くす」「心臓」 そんな検索ばかりした

そして 少しづつangelのパパやママたちに出会えた やっと 心から話せた 一緒に泣いた

会いたい 会いたいと どうして? 何故?と わからないことだらけ

この苦しみや悲しみは消えることはない けれど

泣きながらでも わけがわからなくても 

残された家族の為に私は生きなくてはと・・・

もうすぐ あの子のお誕生日がくる

お誕生日のプレゼント いろんな想いを込めて「Hello Again」を作った

沙織にこの想い 届くかな・・・

最近 気が着いたことがある 毎日 人が死なない日はないってこと

人は死ぬんだってこと そんなことわかっていたことだけど 自分の子供が先に逝くなんて

思いもしないことだったから・・・  

だけど みえなくなったけれど いつの日か いつの日にかきっと 

沙織に会える日が必ずくると そう信じて・・・